あなたにとって人生とは何か。社会関係から考える心理学。

アドラー心理学がなぜ今ブームなのでしょうか。
１００年前近くの本にも関わらず、
です。

それは、
フロイドやユングに比べると、
「内省」よりも「システム」や「関係性」にフォーカスしているからだと思います。

学校や会社での人間関係にこそ、
まさに、
生きる苦悩がある、
と考えられるからです。

アドラーの中でも一番重要なのが、
この本でしょうが（「人生はあなたにとってどんな意味があるか」というド直球なタイトル）、
下巻から読むことをおススメ致します。

学校、
思春期、
犯罪、
仕事、
愛と結婚など、
おおよそ社会でのトラブルになる関係性の全てについて書かれているからです。

しかし、
フロイドとユングよりも、
現代人には、
有用な心理学に思えますが、
あくまでも当時の環境と社会背景と、
ユダヤ人であった「アドラー本人」の葛藤を乗り越えた心理学であることに注意が必要です。

その意味で、
テレビ局や出版社を中心にしているアドラー心理学ブームは、
非常に危険な匂いを感じます。


結局の所、
自分自身のやり方で、
各人の悩みは乗り越えるしかないのです。

フロイドやユングよりも、
現代人には響きますが、
この本は、
「参考」にするぐらいが、
一番効き目があると思います。