絵を描く仕事をしています。

子育ての資料用に購入しました。

割と煽っているタイトルなので、
あまり期待はしていませんでした。

できもしない理屈をこねくり回して、
これができれば不登校治ります！詳しくはカウンセリングで！みたいな半ば詐欺のような本かも・・・
失礼ですが、
そう思っていました。


しかし読んでみると非常にシンプルで、
紛れもなく良書でした。

"心のコップと自信の水"このたとえが非常にわかりやすかったです。


僕は絵を描く仕事をしています。
アラフォーです。

人生において"意味が無い"とか"もうだめだ"などと思った時、

"でも僕には絵があるじゃないか" という一言で毎回立ち上がる事ができるのです。

僕の絵というアイデンティティは、
18才で上京し、
自分一人の力で獲得した物だと今までずっと思っていたのですが、

この本を読んでそうではなかった事に気づきました。


僕は小学生の夏休みの宿題で、
アイスの棒を使い帆船を作り、
それが校内で金賞をもらいました。

それを当時家の玄関に飾った時、
今でもはっきりと覚えています。

母が「あんた器用やねー、
あんたの名前、
松本器用にすればよかったわ」と言ったのです。
（松本は仮です）
名前が"器用"って・・・と子供ながらに苦笑いしていた記憶があります。


その一言、
言われた場面、
ずっと覚えています。

嬉しかったんでしょうね。

"心のコップ"に"自信の水"がなみなみと注がれました。

ああ、
僕はこういったこまごまとした物をコツコツ仕上げていくのが得意なんだ。
そう刷り込まれました。

学校で図画工作・美術が大好きになりました。


絵で生活しようと思った時"僕ならできる"とよくわからない自信がありました。

絵で行き詰まった時も"僕ならできる"と根拠不明の自信で頑張れました。

それは僕の生まれながらの性質だとずっと思っていましたが、
違いましたね。


あの母の一言です。

あの母の一言が僕の自信の源で、
その後自信の水を得る機会がある毎に母の言葉を"正しかった"と確認し