政治史を学ぶ取っかかりに良いと思います
経済政策に関する知識はおろか政治史に関する知識すらほとんど無かった僕ですが、
人間ドラマ仕立ての記述になっているので、
面白く読めました。
記述が主観的だとか善悪二元論とか言って批判する人もいますが、
何事も中庸の徳です。
主観を全く抜きにして客観に徹してばかりいては見えない本質もあるのではないでしょうか。
政治史や経済政策を学ぶ取っかかりとして、
僕と同様若い人たちに勧めたいです。


内容は大蔵省を話題の中心に据えた日本の近現代史となっています。
なぜ大蔵省が重要かと言えば、
よく考えれば当たり前の話なのですが、
国家が使用するお金の使い道を決める(予算編成)のは大蔵省で、
大蔵省を通さなければ国家は何もできないからです。
第2章から第3章で、
政党政治が定着したことで衆議院に予算を否決される心配が無くなり、
大蔵省主計局の権力が絶大となった1920年代からの大蔵省と政治との関係を、
大蔵省が公式に記述した「大蔵省史」「大蔵省外史」などを基に丁寧にたどっていきます。


特筆すべきは、
日本が泥沼の支那事変・大東亜戦争に突入するのに必要な国家体制が出来上がった要因は、
広田弘毅内閣の馬場鍈一蔵相にあるという趣旨のことを、
大蔵省が公式の史書に記していることではないでしょうか。
馬場鍈一は二・二六事件(1936)で暗殺された高橋是清に代わって蔵相に就任した人物ですが、
彼は自由主義閣僚の排撃と軍拡路線を軸として広田内閣組閣を仕切り、
蔵相就任後は統制経済と大増税・大軍拡を推進したのです。
この路線を次の林内閣では、
大蔵省・日銀・財界が一体となって修正しようとしましたが、
結局軍事予算はほとんど削ることができませんでした。
林内閣の次の第一次近衛内閣が成立してすぐに支那事変が発生、
近衛は人気取りのために強硬に軍事介入を主張、
そして大日本帝国は泥沼の戦争に沈んでいきました。


敗戦後の大蔵省は、
占領前半期には占領軍や社会党内閣の社会主義者を巧みに排撃して大蔵省の組織を守り、
占領後半期以降はアメリカの占領政策の転換によって大蔵省の伝統とする健全財政・自由主義経済を進めることが可能になるのですが、
田中角栄以降その健全財政は崩れ、
そして現在の1000兆円の負債という悲惨な財政状況に至ります。
まさに「軍事と福祉は無限大の金食い虫」です。
検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む (光文社新書)

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