わからない人にこそススメたい

まず最初に私たちの世界に聖書の世界がどの様に浸透しているか述べられる。

西暦、
クリスマス（生誕祭）、
国旗の由来から人の名前まで。
ミッキーマウスのミッキーは天使ミカエルから来ているのだ。
そして中盤では、
聖書にまつわる様々な疑問に答える形で、
専門的な内容ながら予備知識がなくても理解できるように易しく述べられる。
イエズス会の教えとユダヤ教はどう違うのか、
やイエズスは何者なのかといったことなど聖書に潜むミステリーにも触れていて興味深い。

終盤には、
新約/旧約聖書のダイジェストが載っている。
これがまた読みやすくなかなか面白い。
いったい何が聖書に書かれているのかということを短時間で理解することができる。

宗教のことを理解する土壌がない日本人にこそ薦めたい一冊である。
日々表面的な事象のみ報道されるニュースの奥に宗教的背景があることに気づかされる。
宗教という一つの知識体系によって世の中で起きてきた、
そしてこれから起きる出来事を有機的に関連付けて立体的に見ることができるようになるだろう。