実戦のエピソードにはそれ程多くの頁は割いていません。

　個人的な感想としてイタリア軍を扱った【ミリタリー選書13】イタリア軍入門 1939~1945 (第二次大戦を駆け抜けたローマ帝国の末裔たち)が価格面で競合しており、
基本的な内容で重複している部分も多いので、
北アフリカ戦のイタリア兵の分析や考察に興味の無い方にはお薦めしにくい内容だと思います。


本の構成をおおまかな頁数で示すと下記の通りです。


・序文（北アフリカのイタリア地上部隊の年表を含みます）3頁
・北アフリカに展開したイタリア軍部隊とその規模や充足状況（文章で表現するより表の形にした方が良かったような内容です）7頁

・徴兵と兵役（前線からの休養・ローテーションその他の問題点も含みます）7頁
・訓練（イタリアの訓練体系が北アフリカ戦の実情に合わない問題や将校の教育の問題も扱っています）5頁
・兵装と主要武器の説明　6頁

・北アフリカ戦のイタリア兵の問題点（輸送の問題や戦線から離れた野戦病院など取り上げられています）　7頁
・実戦　5頁
・イタリア兵の気質とそれを形成する要因　4頁超
・捕虜になったイタリア兵の取り扱いと北アフリカに従軍した兵の親睦（ファシスト青年団やフォルゴーレ空挺師団は親睦会があるようです）や遺骨収集活動など紹介しています。
　5頁

この他にも軍装図　3頁、
活動中のイラスト（対戦車訓練、
野戦病院、
戦線後方の休養もあります）5頁

文章には当時の白黒写真も収録されていますが、
ドイツ軍から供与された88mm対戦車砲、
150mm榴弾砲や交換用の銃身2本を背負って配置につくブレダ30機関銃チーム等興味深いものもあります。