結局ここに帰ってくる

2005年秋にイタリア新作チェロを購入、
工房が付けてきた弦は4本ともヤーガーでしたが、
全体的に音が落ち着きすぎている上、
D線の音が若干裏返りやすいという問題点を有していました。
そこで、
師と相談、
ラーセン（A, Dのみ）、
スピロコア（G, Cシルバー巻）、
ヘリコア（Gが裏返りやすい、
Cは新品を2本切断しました･･･泣）、
オブリガート（全て）などをあれこれ試して、
結局A, Dはラーセン、
G, Cはこのスピロコア（ウルフラム）になりました。
奇しくもこれは師の楽器と全く同じです。

一時期オブリガートを3年ほど使いました。
大変音の出る楽器なので弦でしっとり感を出そうとしていたのですが、
C, Gの低音の出方が少し物足りないかなとの印象でしたし、
A, Dも一年ほどで急に艶が無くなりました。
このため、
ラーセン（A, D）＋スピロコア（G, Cシルバー巻）という標準的な組み合わせにしたところG〜Dへの音のつながりが大変悪くなりました（音質がかなり異なる）。
そこで、
思い切って高価なウルフラムを張ってみたところ大正解！G〜Dの音のつながりも良好で、
太さもシルバー巻きよりは細いため押さえやすく、
音量もラーセンA, Dに負けません。
ラーセンは半年も使えば響きが無くなるように感じますが、
このウルフラムは既に2年ほど不満無く使用しています。
高価ですがそれだけの価値はあるように思います。