タイムカプセルのように３５年後にもたらされた、過去からの素晴らしいクリスマス・プレゼントに感謝！

長年、
正規盤の『The River』とあわせて愛聴盤にしていたアルバム『The Ties That Bind』が、
ついに正規盤となって、
多くのBruce Springsteen & The E Street Band ファンの前に登場したことが、
なによりも喜ばしく思います。

腹違いの兄弟のようなこの両アルバムは、
そのコンセプトの違いから一部の収録曲が「The River」に未収録になっているだけに留まること無く、
初聴の方には想像以上に興味深く、
衝撃的な体験となるのでは無いかと思います。

『The Ties That Bind』に収録曲の、
そのラインナップだけで判断して惑わされないように、
ということだけご忠告したいと思います。

同じ録音と思われる Hungry Heart でさえ長さが１０秒ほども違い、
シングル盤でのカップリング曲だった To Be True も同様にTracks収録盤よりも長さが１０秒ほども長い。

表題曲になっている"The Ties That Bind"は、
ボーカルの印象を全く違えており、
「The River」バージョンの方がスッキリとまとめ直した感じの印象。

"The River"については、
あきらかに完全に別ボーカル。

"You Can Look (But You Better Not Touch)"は歌詞が同じでも完全に別曲。

"The Price You Pay"では、
正規盤では殆ど聞きとれない終盤のハーモニカが印象的。

"Stolen Car"では、
ピアノの伴奏から入ってボーカルが早めに始まるし、
曲の長さは全く違う。

ほとんど同じかと思われる"I Wanna Marry You"にしても、
『The River』版に比べると全編にわたって金管系の音が強く、
終わり方（サックスの入るタイミングとプレイ自体）も違っていることが分かる。

以上、
簡単に気付く違いを挙げてみたけど、
要するにこのアルバムの聴き所はなにも、
完全に未収録曲（Bootでも有名だった）の"Cindy"や"Loose