若き日の岩下志麻が好演
「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった」の書き出しであまりにも有名な川端康成の「雪国」が原作。
1957年に池部良・岸恵子主演で東宝版(モノクロ)が制作され、
1965年にこの松竹版がカラーで制作された。


新潟・越後湯沢がモデルである温泉街での、
東京から来た翻訳作家・島村と芸者の駒子の複雑で淡い関係を描いたストーリー。
駒子に魅力を感じつつもどこか淡々としている島村を木村功が、
島村に恋心を抱きつつも溺れることなく芸者世界で凛と生活する駒子を岩下志麻が好演。
他に駒子の踊りの師匠の娘である葉子を若き加賀まりこが演じている。


とにかく岩下志麻の演技が抜群に良い。
19歳という若さ故の天真爛漫さや悪戯っぽさと、
同居する葉子や病に倒れている男の面倒を見るために芸者の世界に身を置く大和撫子っぷりのギャップを見事に演じており、
シーンごとに違う女優が演じているかのよう。
ただの客として距離を置きながら島村の身の回りを世話するすぐ後に、
酒に酔って何度も島村の宿部屋を訪ねしなだれかかる妖艶さ。
インテリっぽくいやに余裕のある島村の心を掴もうと純情になるあまり、
芸者という境遇、
田舎の温泉街で一生を過ごすであろう自分の姿を呪う心情を、
川端康成の原作のイメージを損なうことなく表現できている。

印象的だったのは、
またすぐに来ると言ってなかなか温泉宿に現れない島村に対し、
「1年に1度来る人なのね、
あんたって」と繰り返す駒子のセリフが、
静かに燃える美しき日本女性の姿を端的に表しているようでいじらしかった。


残念な点は、
クライマックスの火事のシーン。
原作で感動的なまでに美しい描写がされていた天の河について全く触れられていなかったこと。
また序盤で島村が車窓に反射した葉子の顔を盗み見るシーンも、
もう少し丁寧に撮ってほしかった(これは制作年の問題もあるかもしれないが)。


映画化された「雪国」は1957年版と本作しかないが、
私としては岩下志麻の名演が光る1965年松竹版を推したい。
できれば雪国の情景や星空など、
今の撮影技術で撮影したらさらに美しい映画になると思うのだが、
駒子を現在の女優のうち誰が演じるのかというと甚だ難しいものがある。
あの頃映画 「雪国」 [DVD]

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