台無しになってしまう

「しあわせのパン」に続き、
三島監督が大泉洋主演で北海道で撮った映画です。

景色は素晴らしくきれいなため、
絵はきれい。

ところが監督のおとぎ話趣味が映画をちぐはぐにしています（これは前作も全く同じ）。

衣装も小物も建物もすべて凝りに凝っていて、
おとぎ話にするならすればいいのに、
心に傷のある主人公とヒロインを持ってきてストーリーを作るからこうなってしまう。
おとぎ話的な要素を削って、
もっとシンプルで静かなドラマにすればよかったのでは？景色はほっといてもきれいなわけですから。

まるで別の2本の映画をひとつにしたような統一感のなさが印象に残ってしまいます。

アンモナイトの化石を探すのに、
なぜか畑の真ん中を掘り返すヒロインやら、
設定自体にあちこち無理があり、
洗練された感じはありません。


大泉さん、
ローカル時代からのファンですが、
シリアスな演技をすると途端につまらなくなります（三谷幸喜氏にも指摘されてましたね）。
もっと別の演技のアイデアを。