此の種の研究の嚆矢となりました

本書は、
此の種の研究の嚆矢となりました。
その後の研究の為に道を切り拓いた圭室氏に敬意を表しつつ、
以下のレビューを認(したた)めます。


仏教は葬式とは、
全く関係がありません。
日本に仏教が入って来た時には、
既に葬式と結びついていましたので、
「仏教と言えば葬式」と、
鵜呑みにしている人が多いと思います。


ついでに言えば、
六道輪廻の思想も仏教ではありません。
あれは、
釈尊が生きておられた頃の、
インドの社会通念です。
輪廻も、
仏教と一緒に伝えられて来ましたので、
未だに「仏教の教えの一部である」と誤解している人が殆どです。
「それじゃあ、
因果応報の理論はどうなるんだ？」と言われる方もおられるかも知れませんが、
「少しは自分で考えて下さい」とお答えします。


位牌は道教のものですし、
家庭の仏壇は江戸時代に広まったもので、
「うちは、
キリシタンではありませんよ」というimplicitな意味を持っていました。
又、
今では葬式の時に、
死者に戒名を与えるのが当り前になっていますが、
あれは本来、
「これから仏道に志して、
何時の日にか、
悟りを開きます」という志を起こした「生きた人」に与えられるものです。
最早此の世で何の修行をすることも出来ない死んだ人間に戒名を与え、
しかもそれに対して遺族に代価を求める坊さんなど、
坊さんではありません。
悪質な詐欺行為を働いている悪辣な詐欺師です。
私は、
それがどれほど悪質なことかを理論的に説明出来ますが、
余りにドギツくなるので、
止めておきます。


檀家制度は江戸時代の寺請制度(てらうけ-)が元となっており、
日本からキリスト教徒を排除する為に作られたものです。
ですから、
現在の仏教各宗派は、
徳川幕府の宗教政策の亡霊の御蔭でsurviveしている訳です。
別言すれば、
彼らは経済的にはキリスト教の御蔭で食いつなぎ、
看板は仏教を掲げながら、
取り扱っているのは悟りではなく、
葬式という名のパッケージ商品です。


私は、
悟った者として、
仏教各宗の僧侶達に号令しますが、
「君らの宗祖の教えが本当に社会的に意味のあるものなら、
純粋に、
その教えだけで喰ってみろ！葬式法事なんかに頼るな！もしそれが出来ないなら、
そんな教えは、
豚にでも喰わせてしまえ！」