「日本人」としては心して拝読しなければならない一冊

「別冊宝島編集部」が編集しているのですが、
正直即物的な編集でびっくり。

帯には「秘蔵写真と読む心にしみる至言集」とあるとおり、

宮内庁が写真提供していることもあり、
初見の写真も数多く掲載されています。

が、
しかし・・・写真一点一点にクレジットがなく、

「いつ、
どうのような状況で撮影されたものなのか詳らかではない。

さらに「まえがき」「あとがき」もなく、
編集方針が定かではありません。

また、
昭和天皇の略伝等も付記されておらず、
昭和天皇の「全体像」が把握出来ません。

しかも解説文中に「太平洋戦争」という表現が使われているのも残念。


ではなにゆえに高評価なのか、
です。

まず、
昭和天皇の御言葉を扱った書籍であり、
編集されてはいるものの「玉音」を活字化したものであること。

クレジットはないながらも昭和天皇の御真影が多数掲載されていること。

さらに単行本としては廉価であり、
多くの国民が手にしやすいこと。


しかし、
最大の理由は田中直侍従に対しての御言葉が掲載されていること（Ｐ２１０）。

ここにその御言葉を掲載するような無粋な行為は慎みます。


いずれにせよ、
解説文はともかく、
恐れ多くも昭和天皇の御言葉と御真影が掲載された書籍です。

「日本人」としては心して拝読しなければならない一冊ではあります。