Quality Controlのための統計解析的管理手法

　もともとは２００３年の本であり、
２０１４年に改訂されている。
著者は、
元・航空幕僚長で、
数学、
特に、
統計解析の本をたくさんだされている方である。

　ＱＣとはQuality Controlの略であり、
本書は「品質管理」をメインテーマにしつつ、
正規分布、
推定と検定、
管理図、
相関、
分散分析などを解説する。
ゆえに、
同著者の「統計解析のはなし」「信頼性工学のはなし」など他のシリーズとかぶる内容が多い。

　二項分布がなぜ二項式展開で表現できるのか、
について丁寧に解説されているところ、
上方規格限界（USL)と下方規格限界（LSL）を社内目標として定め、
Cp=（USL-LSL)/6σとして、
工程能力指数Cpを定義し、
Cpを目標値として品質管理する話、
Cpに影響をおよぼす要素は、
Machine,Method,Material,Manの４つがある、
などが印象に残った。

　信頼性を高める方法は、
部品の信頼性を高める、
部品点数を減らす、
システムに冗長性を持たせる、
フェイルセーフ（故障の伝染防止）、
フールプルーフ（ポカミス防止）、
保全性の確保、
の６つ、
とまとめられている。