ストリングスとホーンをバックにサックスが歌っています。

デビューアルバムではワンホーンカルテットでスタンダードとオリジナルを堂々と吹きまくっていた宮里さんが、
セカンドではがらりと雰囲気を変えてストリングスとホーン隊をバックに歌うようにサックスを吹いています。
プレイボタンを押すと流れてくるストリングスの調べに続いてスピーカーから流れてくるサックスとメロディーを聴いて、
このアルバムの良さを確信しました。

チャーリー・パーカーやチック・コリアの作品からイバン・リンスのボッサ、
メル・トーメのクリスマスソング、
ディアンジェロのニューアルバムからと正にアルバムタイトルとおり多彩な「色」の曲を演奏していますが凸凹感はなく宮里さんの「色」で演奏されていて統一感もあります。
１ＳＴで７曲あったオリジナルは再演を含めて３曲ですが、
このオリジナルの出来がいい!!!。
フックの効いた、
「いいメロディー」で私はサックスよりメロディーを聴いていました。
作曲のセンスは１ＳＴでも感じていましたが、
ここまで作曲のセンスがあったとは。
さすが山下達郎氏のお目にかかっただけのことはありますね。

正直、
この試みをするのには時期が早いのではないか、
デビューアルバムで聴かせてくれたハードバップをより深めたアルバムが聴きたいと思っていました。
でも解説にもあるように、
あえて「冒険」することによって自分の可能性を広げていこうという宮里さんの姿勢がこのアルバムの良さに繋がったと思います。
いつかは全曲オリジナルの良質なハードバップアルバムを発表してくれると思いますが、
今はデビューアルバムとこのアルバムを愛聴盤としたいと思います。