毒姫登場

本の前半はティカル高原からの帰り道、
クロウへの恋心を自覚したフェルは『元の嫌いに戻らなければ』と、
毒竜公の嫌いだったところを一つ一つ挙げては、
好きなところを再確認してしまいどんどん挙動不審に。
クロウの方は、
さりげなくずっとデレていて、
混乱するフェルを追い込んで追って追われるいちゃラブ？が楽しかった。

･･･のだけれども。

ついに本物のシレイネ姫が単身エルラントへ乗り込み、
戸惑うフェルに有無を言わさず身代わりを解消してしまいました。


姫によってユナイアに強制送還されるところだったフェルだけど、
体調の思わしくない彼女への心配とけじめがつけられなかった気持ちとで、
城に戻るのですが―。


毒竜対毒花、
おまけにサリタ毒虫化の危うい綱引きの中、
クロウはどんな形でフェルを手元に置くのかの覚悟を決めます。

どうして無理を押してもシレイネが動いたのか、
呪毒の黒幕は、
ユナイア王家の王家としてあり得ない王宮の秘密とか、
後半、
次につながる『転』の取っ掛かりがいっぱいです。


続きは９月に刊行予定との事なので、
シレイネやフェル、
ユナイア王家にどんな秘密があるのか、
『召し使い』のフェルは足止めされたものの糖度としてはどうなるのか。
早く先が読みたいです。