生きた事例が満載。スーパーやコンビニの売り場の背後で何が起きているか？

セブンイレブンで，不思議だなあと思ったことがありました。
サントリーのヒット商品として当たり前すぎるプレミアムモルツや金麦の横に，セブンイレブンのロゴ入りのプライベートブランドのビール類が売られているんですが，よく製造者の名前を見ると「サントリー」。

セブンイレブンと言えば大規模な販売網であることはあたりまえですが，なんでわざわざ同じお店で，しかも大手チェーンで，自社の商品も売ってるのにわざわざプライベートブランド商品も製造してるんだろうと不思議に思いました。


でもよく見たら，袋のラーメン（マルちゃん正麺と，セブンイレブンの金の麺）とか，ハムやら何やら，本当にいろんな商品の製造者名に有名な企業の名前が入っている。
どういう狙いでこんなことをが起きているのかなぁと。


知らなかったのですが，イギリスとかの小売店ではプライベートブランドの歴史は日本より古いし，シェアもずっと大きいんですね。
日本もイオンとかセブンとか，大手小売の勢力が非常に大きくなってきました。
古くはダイエーがトライしてきたプライベートブランド。
名前は同じでも昔と今の状況は全然違うようです。
流通業界の勢力図の移り変わりが，そこを舞台に販売するメーカーの戦略にも影響を与えて，小売と製造業者の関係も大きく変わってくる。


この本には，そんな変化の途上にある大手の小売業者や，それと関係する多くの業界の大小様々な製造業者の対応の事例がたくさん書かれていました。
長くて読み通すのは若干骨が折れましたが，面白く読めました。


スーパーやコンビニの売り場の背後で何が起きているかを知ることができる本だと思います。