親身のアドバイスは胸に響く

　さきほど読み終わりました。
まだ胸に熱いものが残っています。
やや客観性に欠ける感想かもしれません。

　欠かさず著者のブログを読んでいたのですでに知っている内容が多かったのですが、
さらに内容や構成が洗練されているため、
新たな気持ちで読むことができました。
全編を通して感じるのは、
本当に親身になるということは、
これほどまでに人の心を動かすものであるということです。
同じアドバイスを聞いたことがあっても、
発信者の視線のあり方で、
大きく印象が違うものだと実感します。
そういった意味でこの本には、
親の行動を変える大きな力があります。

　また、
語り口はおだやかで、
軽妙。
笑いの要素の挿入も非常に当を得ていて、
飽きさせません。
そして、
アドバイスの内容自体も非常に濃く、
役に立ちそうだと思わせる説得力があります。
データなどに基づいていなくても、
実際に中学受験を経験された親御さんであれば、
深いところで感覚や気づきに合致するため、
深く頷くところが多いと思います。
特に、
現在中学受験を経験されている父母の方は、
まずは救われるという感覚をもつはずです。
中学受験をサポートする営みは、
子どもと一緒に頑張っているはずなのに、
とても孤独な気持になりやすい気がします。
おそらく「どうして気持ちが分からないのか」という子どもに対する苛立ちが、
より自分を一人にしてしまうのだと思います。
そんな、
毎日戦っている、
孤独な親に、
間違いなくこの本は良く効きます。