樹を学ぶ、樹を感じる

樹や森、
自然について興味のある
方でしたら、
ぜひ読むべき本です。


また、
大学進学を考えている
高校生の方にも、
大学生や大学院生が
どのような研究活動を行うのかという
ひとつのサンプルを見られるという意味で、

おすすめします。


この本の樹などの記述には、

二面性があるように思いました。


一つは、
樹や森、
自然の美しさや奥深さを
感性に訴える、
詩的な側面。


もう一つは、
樹や森の機能についての
検証結果を簡潔に記録した、

科学的な側面。

検証が、
誰によってどのように
行われたかが記載されている点も
見逃せません。


こうした樹や森についての、
詩的な側面と科学的な側面が
調和する形で共存しているのが興味深いです。


本書を読んでから、
実際に山行や森林散策を楽しむには
まず、
生育場所の分類と生育場所ごとの樹々
水辺（ハルニレ、
イヌコリヤナギ、
オニグルミ）、

攪乱跡地（シラカンバ、
ケヤマハンノキ）、

老熟した森（イタヤカエデ、
ウワミズザクラ、

トチノキ、
ミズキ、
ミズナラ）、

森の中の隙間（ホオノキ、
クリ）
を理解し、
覚えるといいのかな、
と思っています