「太宰治」の中にすべてがある
 なぜ太宰治は今でもたくさんの人に読み続けられるのだろう?
今年芥川賞を獲った又吉直樹も一番影響を受けたのは太宰治だという。


 ・・太宰って共感させる力がムチャクチャ強いんですよ。

   なんでおれしか知らんことを書いてんだろう、
と。

   あと、
物語を破壊することとか、
物語がどんどんひっくり返って、

   どれがほんまなんかいな、
みたいな構造になっていることとか、

   小説家としての発想にも驚かされる。
哀愁もあって、
何より笑えるし。
・・

 なぜ今でも読み続けられるか。
当書で作家高橋源一郎が、
太宰の死の前年に
発表された「斜陽」(チェーホフの「桜の園」を下敷きにした、
没落していく
名門旧家のものがたり)を例にこの疑問に答えてくれる。


 太宰の小説は、
もう彼の死から70年近くたっているのにもかかわらず、

すこしも古びない。
例えば「斜陽」の中に出てくるいろんなテーマ

   ○ 母親と娘の共依存
   ○ 女性の自立と輝き
   ○ だめんず症候群

などは、
まさに現在的なテーマそのものだ。
とりわけ、
「斜陽」が示唆する、

男社会が崩壊して女性が自立していく姿は戦後70年の日本のもっとも
大きな特徴だ。


 戦前、
男たちは声高に叫んで戦争に突き進んでいった。
戦後、
手のひらを
返したように民主主義を叫び、
豊かさと効率を求めて自然破壊に直進していった。

それでほんとうにいい世の中が来たのか? 再び男たちは声高に安保法制を
叫び出しているではないか。
よくしゃべる男たちが作った社会が結局どう
だったか、
それをほんとうに知っているのは、
しゃべることばを奪われ、

男たちの下働きをさせられてきた、
女たちだった。
今では女たちはようやく
男の桎梏から逃れ、
自分の言葉をしゃべり始めている。


 作家の高橋源一郎は、
「この社会はおかしい、
この世界はどうかしている」、

そんな素朴な気持ちを人びとが抱きつづける限り、
太宰治はいつまでも
太宰治『斜陽』 2015年9月 (100分 de 名著)

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