興味深い話ではある。が・・・・・・

たしかに興味深いテーマである。

そして、
何かの依存症を克服するにあたっての、
精神的なアドバイスという点においては値打ちもある。

その点において、
本書は確かにそれだけの価値はある。


とはいえ、
ギャンブル依存症からと言いつつ、
御自身のアルコール依存症の話が延々続くのでは、
正直、
これはどうなんだ、
と思った。

もちろん両者には共通点があることはわかる。

だが、
この本の題から導かれる内容なのかというと、
何かが違うような違和感を感じさせられる。


せめて「『依存症』脱出への心構え」とか、
そういう題にしたほうが、
より実態に即しているようにも思われる。

本の題のつけ方で、
ずいぶん損をしている印象を受けるが、
それでも、
先ほど私が述べたような題にしておけば、
違和感や失望感を読者に持たれず、
むしろ値打も上がったのではないかと思われる。

興味深い内容で、
読みやすいだけに、
その点が多いに惜しまれてならない。