ジェインが訳者の心に移ったような抜群の良訳
 ブロンテ姉妹、
とくにエミリーとシャーロット、
は並外れた才能の作家だが、
今回同じ訳者による『嵐が丘』と『ジェイン・エア』を読むと、
エミリーは天才で、
シャーロットは秀才だという思いを強くした。
天才でも秀才でもない私は、
『嵐ヶ丘』の世界に憧れるし、
感銘を受けるけれど、
自分との接点はあまり感じない。
その点、
『ジェイン・エア』の世界は、
ジェインは十九世紀の人で、
女性だけど、
現代の男性である私にとって、
身近な存在と感じられた。
キャサリン(エミリー)とは友人になれないし、
正直いえば、
なりたくない。
でもジェイン(シャーロット)なら心の友になれそうだ。
河島訳のせいだろうか。

 ジェインはその誠実さ、
自立精神のたくましさ、
自由への強い憧れ、
不誠実で横暴な人への激しい憎悪の点で、
気弱い平凡な読者に過ぎない私ごときとは違う。
にもかかわらず、
彼女の身に降りかかる辛い出来事も、
嬉しい瞬間も、
自分のことのように感じた。
訳文のおかげだろうか。

 例えば、
肺を侵されながらも健気に生きる友人ヘレン・バーンズのベッドにジェインが潜り込み、
抱き合って過ごす最後の晩、
私はこれを自分の経験として感じたことを、
正直に告白しよう。

 『ジェイン・エア』は以前から大好きな小説であるから、
これまで辞書をひきつつ原文でも読み、
翻訳は各種読んできた。
小池滋氏の訳が出て時は、
ついに決定版が出たと喜んだ。
そして、
今度の岩波文庫である。
まだ上巻だけだが、
『嵐が丘』のよい出来栄えから、
この訳者ならとかなり期待した。
期待以上のできである。
河島氏には、
エミリーよりシャーロットの方が気が合うのだろうか、
原作者と訳者の呼吸がぴったりだ。
ジェイン(シャーロット)が、
日本語で語れば、
きっとこうなるという日本語になっている。
私がヘレン・バーンズとの最後について上述のように感じたのは今回が初めてである。

 小池滋訳さえ凌駕しているのではなかろうか。
語学的に正確であり、
とても読みやすいのに格調が高い。
とくに優れているのは、
会話の部分だ。
異なる人物が、
一言喋れば、
その性格や品性がたちまち分かる。
長い小説だから、
ずいぶんたくさんの男女が登場するのに、
よくも訳し分けられたものだと思う。
ジェイン・エア(上) (岩波文庫)

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