再現性ある奇跡の軌跡が1000円・・・。

小学校の教員と、
小学生を持つ親の全てにとって一読に値するICT教育の実践記録。


ICT機器は、
あくまでツールの一つであり、
子どものワクワクを引出し、
成果につなげるのは
現場の先生と家庭、
それを取り巻く環境である、
ということがよくわかる。


目の健康を考えて姿勢よくタブレットを利用させる工夫など、
具体的ですぐにでも学校や家庭に取り入れられる実践アイデアが満載なので、
それだけでも即使える。


また、
学校にICT機器を使った授業を導入するにあたり、

新学習指導要領移行期の時間の無さ、
既存の学校の空間の無さをどのよう克服したかが、
克明に記録され、

学校版プロジェクトX、
といった読み物としての面白さもある。


ICT活用授業が、
子ども達に与えたものも多かっただろうが、
同時に先生や大人達が
無から様々な工夫をこらし、
学習環境を整えていく様を目の当たりにした子ども達が得たものは大きかったのではないかと感じる。


どこまでも体当たり、
どこまでも具体的、
全体を貫く「奇跡を1回の奇跡で終わらせない」強い意志が、
再現性ある実践記録へとつながったのだろう。


とにかく使える実践記録。


未来を見つつ、
手元はきちんと動かしたい人のための本。