破天荒　「今」を楽しむ　破綻怖えぇ

　ありきたりの投資法と陳腐な節約術が書かれており、
「ヒミツ」はアパート投資の元手が実は轢き逃げの賠償金だか保険金2500万円(うち半分は散財)である点だけである。

　著者のブログでは、
他人の不動産投資ブログの一部又は全部をコピペし、
文末だけ変更して記事を更新する破廉恥行為を、
平気で繰り返していた。
また、
2棟目のアパート業者兼管理会社について、
契約した当初は絶賛し、
不動産投資は買うまでが勝負！と繰り返し書いていた。

　ちなみに著者はこの物件を、
FXの上限規制も真っ青なレバレッジ40倍で購入しているが、
小銭を稼いでいるだけであり、
不動産投資ではないなどと強弁している。

　しかし、
アパート竣工の前後から、
同社の施工不良(程度は不明)、
新築なのに数ヶ月の空室、
新築なのに不良入居者が家賃滞納、
挙げ句の果てに法執行機関が登場するに至り著者はブチ切れる。
同社を実名で激しく罵倒するようになり、
人気の(？)ブログとなる。
これに対し、
同社はブログ運営会社に依頼し、
著者の了解なく１日分の記事を突然削除したりしている。

　著者は本を上梓するなら、
この辺の経緯を詳しく書いて、
素人が不動産投資を実施することの危険性と恐怖、
注意点などについて、
広く世に訴えるべきではなかったのか。

　この本の帯で自慢しているコンドミニアムは、
ホノルルからさらに飛行機を乗り継ぐ必要があり、
著者は購入時を含め一度も訪れていない。
また、
つい最近も太陽光発電を2棟目のアパートに設置しようと考え、
僅か数百万円の融資を銀行に渋られるなど、
危うい点に容易に気がつく筈である。

　不動産投資については、
購入前の綿密なシミュレーションは下らない考え方で、
自分で戦える物件にしていけばいい！と言い出した。

　結局、
著者は最近は「パートナー選びの重要性」を説き、
再び同社を絶賛するようになった。
同社の協力で雑誌に掲載され、
不動産フェアーでの著者の講演資料や、
ブログデザインまでも同社が全面協力している。
そしてこの本には、
同社のサイトに誘導するURL付の栞が漏れなく同封されている。