夏休みにお子様にも是非どうぞ。

おもしろかった~。


この一言に尽きます。

この年になると本を読んで純粋に面白かったと単純に思えた子供時代とは程遠い読書生活を送ってしまいます。

賞を取った作品を眺めても、
なぜ殺人事件やら近親相姦やらが絡まないと作品が生み出せないのか疑問に思う毎日を、
この一冊で吹き飛ばしてくれました。


副題は「タミーを救え」ですが、
「ある犬の愛と成長の記録、
ビス丸の大冒険」な内容です。


基本悪いヤツ（動物）は出てきません。
酔っ払いで禁酒しようとしてもできないダメおやじネズミへ彼にしかできない任務を与えるところにも作者のやさしさだけでない信念のようなものを感じます。


ご都合主義、
いいじゃないか、
本を読んで嫌な気分にさせられるよりは。
子供にも安心して与えられる内容です。
夏休みに読書感想文用ではない一冊をお探しの保護者の方、
これいかがですか？
ちょっと厚いけれど、
ハラハラする箇所が随所にあるので、
寝る前の読み聞かせにも最適です。


動物の活躍の間にはっとする文章が多々あらわれるので、
きっと作者は頭のいい方なんだろうなあと簡単に考えていたら、
東大教授、
芥川賞作家・・・・。
頭がいいどころではなかった・・・。
活躍のフィールドが広すぎますね。