やっと出会えたひと

　カナダの友人の結婚式の帰り空港で、
インテリア雑誌を２冊購入しました。

　その１冊の中に、
将来を期待されていた若手のインテリアデザイナーがいました。

　海辺に面したサマーハウス、
ビーチチェアを海に向かって並べて、
クッションを置き
　二階はベットルーム、
白が基調でした。
夏の風が吹き抜けていた家でした。

　若い彼女は夏のストローハットを被り、
写真に納まっていました。

　友人に貸したところ、
その雑誌は私のところには二度と帰っては来ませんでした。
　
　　
　十数年後、
Amazonで見つけたこの本の表紙に惹かれました。
彼女の名前も憶えては
　いませんでしたが、
しかし表紙の落ち着きのある構図に惹かれました。

　手に取ってみるまで、
彼女とは気づきません出したが、
最後の写真で彼女と解りました。

　大人としての成熟と豊かさは、
過ぎた年月を確実に歩んできた人のようでした。

　　
　彼女の優れたところは、
作品の写真のなかに人の気配があるところです。

　やさしい空気感あり、
和ませる色づかい、
家具の配置。

　そして、
私の好きな花が花瓶からこぼれおちそうに飾られているところ。

　紫陽花もバラも、
今庭から切ってきたのよ・・・って感じなのです。

　
　この本を、
私は思わず抱きしめました。
二度と手放さず大切にするつもりです。

　Amazonさんにも、
探して届けて下さった方にも、
感謝してます。

　本当にありがとうございました。