やや昭和天皇サイドからの視点が強過ぎるものの・・・
 本書は、
政治関与ができる立場にあったにもかかわらず、
戦争を防げす、
早期終結もできなかった昭和天皇像(ビックスによる)と、
若かりし頃から立派な立憲君主であったという昭和天皇像(中曽根康弘による)との対比から記述を始め、
ビックスの君主像を否定し、
中曽根の立憲君主像に修正を加える。


 若かりし頃の天皇の教育は、
いわゆる軍国主義教育に偏っていたわけではなく、
バランスの良い立憲君主としての教育であった。
しかしながら、
明治天皇が岩倉具視、
大久保利通、
木戸孝允、
西郷隆盛等から輔弼という名で政治教育を受けていたのに対し、
昭和天皇は即位前に、
牧野内大臣から若干の政治教育を受けただけだった。


 そのため、
若き立憲君主は、
張作霖爆殺事件の処理、
ロンドン海軍軍縮条約問題、
満州事変での朝鮮軍(日本軍)の独断越境への対応を誤り、
軍部や右翼の支持を失っていってしまう。
著者はこれらを「若い天皇の資質に求めるのは、
酷である」と述べはするものの、
文脈からは、
もし、
昭和天皇が適切な対処をしていれば、
先の大陸・太平洋での戦争は避けられたのではないか、
もしくは、
もう少し違った形となったのではないかという思いも同時に読み取れる。


 太平洋戦争中の東条内閣の倒閣問題の頃から「円熟味と威信を増した天皇」は、
「的確な状況判断のもとで慎重かつ果断な行動」を取れるようになり、
終戦に導いてゆく。
戦後は「戦争への強い道義的責任」を自覚しながら、
立憲君主として日本の再建に尽力していく。


 本書は、
他の昭和天皇についての書籍への反論も豊富にみられるものの、
枝葉末節を切り捨ててしまえば、
円熟味を増してゆく昭和天皇の成長物語として読める。
昭和天皇その人について知るには優れた著作だと言えるだろう。


 しかしながら、
本書で気になるのは、
やや昭和天皇サイドからの視点が強過ぎる点だ。


 例えば、
天皇と右翼や軍部との間に対立が生じたとき、
右翼や軍部の言い分が十分に記述されず、
一方的に批判されてしまう。
また、
松岡洋右と白鳥敏夫については、
日独伊三国同盟の記述箇所で十分な検討がなされないまま、
唐突にA級戦犯合祀のところで名前が出てきて、
天皇が許さなかったことが記述される。
昭和天皇伝

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