常識と異なる中国史。歴史とはこういう大局観から記述するものなのか!
 中国史をこんな形で記述するとは!その自由な発想に驚く。
マルクス主義発展的歴史観の束縛から離れ、
虚構の民族国家五千年説を排する。
たった二千二百年間、
秦、
漢、
唐、
元、
明、
清など異種族王朝が興亡しただけ。
日本人は考える。
中国は漢人の民族国家だ、
と。
だが漢族とはどの少数民族にも属さないという以上の意味はない。
本書の中国を日本と同じ概念と考えてはいけない。
中国という国家は二十世紀までなかった。
その領土も皇帝の血筋もそこで暮らす人々も、
時代ごとに大きく変化してきた。
血や言語、
民族のアイデンティティも存在しなかった。

 歴史学者の筆者は「漢字という表意文字の体系を利用するコミュニケーション…が通用する範囲が中国文化圏であり、
それに参画する人々が中国人」と述べる。
その時代区分は何と次の五つである。
秦の始皇帝の統一前までが中国以前、
随による再統一までが中国第一期、
元による南北朝終焉までが第二期、
清朝までの第三期、
日清戦争敗戦から始まる中国以降の時代。

 中国人の歴史観では、
北方の蛮族が中国に入ると偉大な中華文化に感化され、
やがて吸収され消滅する。
だが実は話が逆だ。
北方民族に征服されるたび、
漢人は北アジア文化に同化した。
満洲人が清朝を建てると、
漢人に辮髪(べんぱつ)を強制。
拒否すると首を刎ねられた。
満洲人の服装は禁じられた。
憧れても着られなかった。
清朝末期、
ようやく漢人に満洲服がゆるされた。
漢人女性は大喜びで旗袍(ちーぱお:旗は衣偏が正しいとのこと)チャイナドレスを着た。
いまも中国人は死者に清朝官服を着せる。
死ねば念願の満洲服が着られる。
それほど中国は満洲化したのだ。

 露の南下を恐れた日本は、
朝鮮の独立と近代化を求めた。
他方、
清仏戦争で南越宗主権を奪われた清朝は、
関心のなかった朝鮮を支配下に置く。
東学党の乱を機に両国は軍隊を半島に送り日清戦争となる。
清朝は敗北。
衝撃は深刻だった。
中国の伝統的システムはもう通用しない。
栄光ある孤立の時代は終焉。
日本型の近代化路線に乗り換えた。
日本で既に漢字文化になじむよう消化された欧米システムを採用。
既存の漢語体系は全面的に放棄され、
和製漢語を基礎とするシステムに替わった。
現代漢語の起源だ。
ここに中国の歴史は独立性を失い、
世界史の一部、
それも日本を中心とする東アジア文化圏に組み込まれた。
一八九五年が分岐点だ。
読む年表 中国の歴史

その他の感想

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ニンニンジャー
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