身体へのアプローチで心を安定させていく為のヒント本。

心のセンターは脳にあり、
体は脳の下僕であるという考え方に異を唱え、

「腸」「皮膚」「筋肉」の３つを心のセンターとして鍛えて活用することを著者は勧めています。

脳は独裁者となって身体を隷属させようとしているけれど、
一つひとつの細胞がいきいきとしていなければ
脳も心も幸福を感じることは出来ない。
今こそ民主主義国家のように身体の各部位の声に耳を傾ける時である、

という強い確信をもって著者はこの本を書いています。


この本では腸・皮膚・筋肉がどのような臓器であり、
それぞれの臓器が心とどのように関係しているのかを
読みやすい文体で科学的に説明しています。
また呼吸法、
ストレッチ、
マッサージ、
簡単な運動や体操などを使って
身体から心を安定させる方法についても書かれています。
これらはどれもとても簡単で実用的なものばかりです。


科学的なデータや実験の話などが沢山出て来ますが理系の人でなければ理解できないような難解な本ではなく、

こういうテーマの本に興味を持っている人であれば誰でも気軽に読むことが出来る本になっていると思います。

脳の疲れが気になっている方、
心の不安定さや意志力の低下に悩んでいる方、
脳ばかりを重視して身体の他の
部位のことを軽視するような人体観に疑問を感じている方などにはお薦めの本です。