後味が悪い

後味がとても悪い。
この本には「銃」という話と「火」という話が収録されているがどちらも胸糞悪い物語だと思う。

「銃」は一人称視点で書かれているがその主人公が感情の欠落したタイプの人らしく、
一人称小説はその主人公側からしか世界が見えないという点もあるから、
小説の世界がよく見えてこない。

この主人公はよくセックスをするんだけれどもその表現も「押し倒した」とか「入れた」とかそんなもので主人公は他のことを考えてるものだからなにがなんだかわからない間に時間が進行していく。
あとタバコばかり吸ってる。

「なにを考えているかわからない」と周りから言われる主人公はそれを聞いて「きみはなにを言ってるんだ」みたいなことを言ってしまう主人公から一人称視点の小説ということでなんだか奇妙な感じがする。

「火」は漫画化したら結構「抜けそう」な話だった。