一巻一巻濃い作品

とにかく内容が濃い作品だなぁと感じます。

情報量多くて読み応えあるのに詰め込んでるといった印象は受けないので構成が上手いんでしょうね。

女の子とかはあんまりいませんが、
硬派な漫画に有りがちな売れ線から外れた絵とかじゃ無いので、
内容が濃いといってもわりかし間口は広い漫画と思います。

ミリタリーっぽいのはちょっとという人でも比較的読みやすいんじゃないでしょうか。


内容の方は今巻も、
冒頭の騎馬突撃を皮切りに情報戦に外交の駆け引き、
小休止回的なちょっとしたレースなど盛りだくさんです。

新たな人物・新たな要素が加わり世界観が広がりを見せ、
バルツァー達を本格的に不穏な空気が取り巻きだします。
軍靴の足音が聞こえてきたって感じですね（笑）
そして終盤にはバルツァー自身の大きな転機となりうる出来事が・・・！
またアウグスト王子などの人物像の掘り下げも行われています。
ただの苛烈な人と思ってましたが結構印象が変わりました。

今巻では鉄道の話が出てきますが、
兵站研究書の補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)なんかで実際挙げられてるドイツとソ連の鉄道の話を思い出しました。
本当に様々な資料に当たってるのだろうなと感心します。


次巻からはマジな戦争が始まってしまいそうな気配。
バルツァー達がどのように道を切り開くのか楽しみです。