面と向かってコンサルを受けるような内容

確かにこれまで小規模企業向けと銘打った賃金制度の書はなく、

その主張・内容はなるほどと思わせるものがあるのですが、

私としては別な印象を持ちました。


制度の作り方を学ぶ読書というよりも、

著者と面と向かってコンサルを受けているような感じの本です。


前作の就業規則の本同様、
以下のような
特徴は共通しています。


・ムツカシイ言葉は避け、
著者自らコンサルしているような口語文
・中小企業のバイブル、
ランチェスター理論を反映した内容。


コンサルの現場では、
社長さん相手に
スマートな文章を読み上げるようにはいきません。


賃金制度となると、
就業規則よりも
経営者と従業員とのやり取りがより実務的です。

そこを踏まえた本書は以下のような特徴を持っています

・さまざまな分かりやすいたとえとしての話題や、

　最新情報や実際の実務の様子も織り込んで話している。


・リスクを恐れない直接的なモノの言い方もそのまま書いている。


・生命保険など、
民間保険の活用も幅広く織り込んである。


・明日からすぐ実行できるようなネーミング、

　簡単だが効果的な給与の支払いの手法も、
さりげなく書いてある。


著者自身の実務経験から、
現実に近いコンサル内容を
そのまま本にしたような、
そんな印象が大きいものでした。


前作もそうですが、
読みたい所から読め、
適当なところで中断でき、

また、
コンサルタントと直接面談しているような感じで、

手軽にどこででも読める好著ではないでしょうか。