絶賛したいところですが
林芙美子が書いたという設定で、
現代作家が文章を書く。
そんな無茶な、
と思うが、
逃げることなく遣り通した桐野さんはすごい。
文章には気迫がこもり、
ここまで書ける人は他にいないのではないかと唸らされた。

巻末に掲載された資料の冊数もすごい。
その情報をみごとに作品に反映させてむりがない。
よくここまで消化して、
自分のものにしてかけたものだと感心してしまう。
日記形式でありながら、
大戦中、
作家たちがどのように利用されていったかがありありと伝わってきて、
その当時に書かれたものではないかと思ってしまう。


ただ、
前作「IN」に引きつづき、
女性作家と男性編集者のダブル不倫が主軸になっているのは、
またか、
という印象が否めない。
著者には大事なテーマなのかもしれないが、
前作同様、
ダブル不倫の相手の編集者に男性として、
人間としての魅力がなく、
そういう男と体で結びついてしまう女の気持ちはわからなくもないが、
読んでいてややうんざりさせられた。


また、
私はこの時代の作家がわりと好きで、
作品中に名前が挙げられた作家の作品を一作か、
二作は読んでいる。
そうすると、
普通なら名前が出ただけでも嬉しくなるはずなのだが、
なぜかそれがなかった。
林芙美子自身も、
文章はともかくとして、
中身は桐野夏生のままだったかなという気も。
林芙美子の小説を読んでいるときに味わえる、
気がついたら、
ぐいぐいと惹かれて読み進めてしまったという感覚がなかった。
それは生きているというぎりぎりの実感やそんなときにも失わないユーモアのセンスのようなものだろうか。
それなくして、
ダブル不倫に終始する林芙美子に物足りなくなってしまう。


とはいえ、
非常によく書けた小説で、
読み進めるのにやや時間はかかったが、
読んでよかったと思う。
ナニカアル (新潮文庫)

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