タープ界のプリンス

あるキャンプ場でのこと。


休日、
晴天のキャンプ場は、

親子連れ、
カップル、
早くも泥酔状態の若者のグループなど、

大賑わいでした。


そんな中、
キャンプ初心者の私たち家族は
買ったばかりの外国製テント（アウトドアの定番メーカー製）を張って、

ウキウキと食事の用意にかかろうとしていました。


ふと見ると、
隣に見たことがない美しい形のタープと、

その中に引き込まれた小型の山岳テントが。

その横でご夫婦のようなお二人が、
コーヒーを飲んでいました。

私たちのペナペナのタープと違って、

そのタープがつくる居心地のよさそうな黒々とした日陰が印象的でした。


そんな時でした。
突然の黒雲が空を覆い、
そして数分のうちの土砂降り。

それまでノンビリとしていたキャンプ場は一転阿鼻叫喚
（誇張ではなく泥酔していた若者のテントからは女性の鳴き声と
「泣くな！」という怒号が・・）
私たちのテントはシールが甘い初期不良だったのか、

日本の気候を前提としない仕様だったのか、

隙間から水が噴きだすような雨漏り。


隣のご夫婦を見ると、
美しいタープの下で何事もなかったように、

コーヒーを飲んでいます。

優雅にすらみえるその光景は、

大慌ての私たちのそれとは別の空間のようでした。

そして私に気づくと、
そのご主人はニヤリと笑い、

「このタープはね、
ちょっといいヤツなんだ」。


それ以来、
その美しいタープ、
スノーピークのＬのヘキサと
山岳テントの組み合わせは、
私たちのオートキャンプにとって、

定番のラインナップになっています。

紫外線の透過率の低さや、
防水性など、

どの要素をとりあげても、
価格に見合う長期使用に耐える一品です。