吟遊詩人を想わせる作者の境遇・思想の変遷を辿れる多彩な中短編集
表題作の他、
「蜘蛛の巣」、
「四月、
ある愛の物語」、
「ファルメライヤー駅長」、
「皇帝の胸像」の全5つの中短編を収めた作品。
この中で、
冒頭の「蜘蛛の巣」が全体の半分弱を占める中編で、
残りが短編という構成となっている。
作者が放浪(亡命)のユダヤ人作家であり、
1939年に亡くなっているという点が全体(特に「蜘蛛の巣」)に影響を与えている。


「蜘蛛の巣」は、
敢えてドイツ人青年を主人公(狂言回し?)として、
ドイツの権力側の立場からのナチス台頭の過程とそれがもたらす悲劇・恐怖をジックリと描いた重厚な作品。
ごく普通の貧しい青年(退役大尉)が、
金銭・名誉欲とそれが満たされない不満とによって、
次第にナチズムに染まって行く過程を生硬いが簡潔な筆致でリアルに綴っている。
作者が当時のヨーロッパに絶望していた事も良く伝わって来た。
一方、
他の4作は趣きがガラッと変わり、
吟遊詩人を想わせる作者の詩情性・自由闊達さが、
才気と適度なユーモアを持って語られる。
「四月、
ある愛の物語」は、
ブラッと訪れた小さな街の人間模様を点描したものだが、
テーマを一言で言えば、
「人生、
捨てたもんじゃない!」である。
数点の挿絵も挿入されており、
洒脱かつメルヘンティックな出来に仕上がっている。
「蜘蛛の巣」との共通点は、
結末がカフカ「アメリカ」の冒頭を想起させる事で、
これは偶然ではあるまい。
「ファルメライヤー駅長」も大人のメルヘンを(戯画的に)扱ったものだが、
展開がやや単調か。
「皇帝の胸像」は、
第一次世界大戦後のハプスブルク家の没落(民族自決主義の台頭)を背景に、
所謂「noble obligation」を遵奉する老伯爵のドン・キホーテ的言動を通して、
時代が変わっても変わらない民衆(多民族)の逞しさを謳い上げた佳品。
特に後半は警句の塊と言って良く、
作者の信条がストレートに伝わって来る。
表題作は、
ある酔っぱらいに起こる奇蹟の連続とその顛末を描いたものだが、
作者自身の自画像と言って良いのではないか。
見かけとは裏腹に悲劇性を強く感じた。


各編は発表順に並べられている由で、
「蜘蛛の巣」と中間の3作、
そして表題作との間の作者の境遇・思想の変遷が窺える。
作者の作品は初読だったが、
貴重な作家を発見したとの思いを抱いた。
聖なる酔っぱらいの伝説 他四篇 (岩波文庫)

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