自伝＋政治的活動記録

ヒトラーが語る自伝の部分と、
ヒトラーからみた政治的活動を書きそのうえで自分の考えを述べた文章からなります。

新しく発見された草稿がありますが、
本書はそれを組み入れたものではありません。

ドイツでは販売そのものが禁止されておりますので、
読みたい人は、
アメリカや日本で買うといいでしょう。


★　べたっとかかれていて、
しかも固有名詞多数。
なので、
１９１０年代以降のドイツ帝国崩壊局面での歴史をある程度知らないと、
何を言ってるのかわからないでしょう。
非常にやさしいドイツ語でかかれております。


★　いい翻訳が二種類ありますので、
そのどちらかと対照しながら読むと、
注釈がついていますので、
時代設定もわかりやすいでしょう。


ひとつだけ注意が必要なのは、
ヒトラーは、
今日の「ナチズム」といわれている考え方を、
この本で統一的に主張しているのではないということです。
この著作は、
あえていえば思想書というよりも、
日記というべきでしょう。
公表されると同時に、
第三帝国における大ベストセラーであったという事実は、
毛沢東の毛語録と同じ様なプロパガンダの書かと思わせますが、
実質は、
個人の備忘録でありあとから思いついた言い訳集とでもいうべきであると思います。