強い意思と心意気を感じます。

世間では、
歌唱力のある歌手に過去の名曲をカバーさせてアルバムを作り、
それがそこそこ売れてしまう、
ということがよくあるけれど
そんな中で、
１つのきちんとしたコンセプトをもとにして全曲オリジナル、
というこのアルバムを聴くと、
山内惠介さんのみならずそのまわりのスタッフの強い意思と心意気を感じます。
そしてまた、
アルバムの出来栄えよく、
語りの入っている時代劇調の曲や、
ワルツ、
ギターがひたすらかっこよい曲、
ＧＳみたいな曲などなど、
バラエティに富み個性際立っており、
１曲として捨て曲がなく、
歌唱力のすばらしさも手伝って全体が引き締まっています。
奇抜なことや、
目新しいことは正直していないかもしれない、
でも、
歌謡曲というジャンルの流れを着実に引き継ぎ、
丁寧に作り込んで正しく伝えようとしていると感じました。
懐かしくもあり、
新鮮でもある。
歌謡曲の王道を進むアルバムです。
それが今の、
ＣＤの売れない時代にどんなに大変であるかと思うと、
１曲１曲を大切に聴きたくなります。
本来、
好きな歌手やバンドのアルバムって、
そういうもんですよね。
そういうことも思い出させてくれました。
本当に、
買ってよかったです。