良くも悪くも｢プラモデル｣です

ブキヤさんのキットでも一部塗装済み・多色成型が主流になってきてますが、
この連装砲ちゃんは本体グレーの１色のみの単色成型。

組み立てのみなら接着剤も不要ですが、
商品写真通りに仕上げるには、
胴体の接着＆合わせ目消しといった簡単な工作や、
本体の黒い部分・砲身根元のキャンバス・浮き輪・スクリューと顔の表情凹モールドに塗装が必要になってきます。

ガンプラのように組むだけでほぼ完璧！とはいきません。
デカール自作等の環境が無い方も｢ぜかまし｣の文字はラッカー系塗装の上からエナメル塗料で書き、
もしミスっても乾燥後エナメル溶剤で拭き取り等の方法でリトライ可能です。


ポリキャップレスですが、
連装砲ちゃんとしての可動部分は恐らく全て動くフル稼働モデルです。

構造はとても分かりやすくシンプルですので、
そういったパーツ処理＋塗装まで含め、
元来の｢プラモデルの基本工作｣なんだと考えて挑戦する場合、
入門用にはもってこいのキットだと言えるかも。

（もっとも工具や塗料一式を一緒に調達する場合、
そっちの方が高くついてしまいそうですが…これをきっかけに艦船等もプラモ作ってみたいなーという提督方は、
是非！）

造形も文句なし、
気楽なプラモ作りを見直すきっかけにもなったので個人的には満足ですが、
それこそプラキットは初心者という提督方が、
昨今の主流である｢組むだけでほぼ箱の通り｣なお手軽プラモのイメージで手を出すと｢なんだこれ！｣ってなりそうですし…
パッケージも全て完成品の写真だけで｢単色です｣とまでは表記されてません。
１カットでも素組みの写真を載せるとか、
購入層考えたらそういう面はもうちょっと手に取った時に分かりやすくしても良かったのでは、
と思います。


実際に組んで感じた留意点ですが、
手の差し込み・回転軸(説明書でいくとA1の部品)にパーティングラインが出ている為、
調整しないと可動が割とキツめです。

キツい回転軸の先に手の平可動用の小さいヒンジ（？）があるので、
手の平を掴んで無理に回転させようとすると、
ヒンジ回りの部分が負荷で破損してしまいそうです。
かといって軸を一気に削りすぎるとプランプランになってしまうので、
ここだけは少しずつ慎重に、
様子見ながら削ってあげると良さそうです。