いいジャズはいいジャケットに入っている。

　「いいジャズのレコードは、
いいジャケットに入っている」
或るジャズ・マニアの方がおっしゃっています。
まさに、
至言だと思います。


このアルバムの、
サド・ジョーンズの屹立した姿を捉えた＜ブルー・ノートのジャズ＞を雄弁に語った
フランシス・ウルフの写真と、
リード・マイルスのデザイン・ワークが生み出した
秀逸なジャケットをご覧ください。
　もう、
このアルバムの中身が聞こえくるようです。

丁度、
お馴染みのジャズ・クラブのドアの前まで来たような。


内容の素晴らしさについては、
他のレビュアーの方がおっしゃている通りだと思います。

サド・ジョーンズとビリー・ミッチェルの２管編成からなるクインテット。


　圧縮されたように、
コンクな感じのバリー・ハリスのピアノは、
いかにも、
ルディ−・バンデルダー好みの
音作りで、
私は、
April in Paris、
Billie-Doo の雰囲気に、
とても合っていると思います。

パーシー・ヒースのベース、
マックス・ローチのドラムスも素敵です。


　やはり、
April In Paris は、
すごいと思います。

この曲、
多くのジャズメンによって演奏されていますが、
この　April In Paris　は、
私には、
ベスト・バージョンに思えます。


　このアルバムのＬＰをお持ちの方は、
ぜひ、
このパリの四月、

ＣＤとは比べ物にならない迫力のＬＰ盤のジャケットを眺めながら、

おおきいスピーカーで、
アンプのボリュームも大きめにしてお聴きになってみてください。

ブルー・ノートの「ジャズ」が聴こえてまいります！

ＣＤ盤のいいところは、
＜Something to Remember You By＞のボーナス・トラックが入っていることです。

それにしましても、
漂白したようなＣＤジャケットの安っぽさは、
このアルバムへの冒涜であるように、
私には思えます。


レコード会社の人のなかには、

この時代のジャズの場合は、
（特に、
Blue Noteの場合は）アルバムのジャケットも