歴史が生んだイスラム国の提示する国家の意味は。。。
イスラム地域研究の専門家が、
イスラム国の台頭に至る中東地域の混迷について、
歴史、
宗教、
政治権力、
世界のパワーバランス等様々な角度から分析、
解説し、
今後の日本の取るべきスタンスを提言している。

本書で著者は、

◆1979年のイラン・イスラム革命以降の米国の中東政策は失敗の連続であり、
その原因は、
イスラムに関する無知、
先入観、
偏見に根差した「イスラム・フォビア(イスラム嫌悪)」にある。

◆ムスリムには、
同じ唯一絶対神から啓示を受けた「啓典の民」であるキリスト教徒やユダヤ教徒に対する憎しみはなく、
彼らの敵意は、
歴史的に自分たちを力で支配してきた英仏などの欧州列強諸国、
シオニズムに基づく領域民族国家イスラエル、
対テロ戦争と称して多くの市民を犠牲にした米国という国家に向いたものである。

◆イスラム国が目指す国とは、
イスラム主義に基づき、
主権が国民ではなく神にあり、
カリフにバイア(臣従の誓い)を立てれば世界中のどこにいても国民となれる国である。
即ち、
西欧発祥の主権が国民にある民族国家とは全く異質であり、
共約不可能な存在である。

◆一方、
中東のイスラム国家の多くは世俗主義的ムスリム政権であり、
こうしたムスリム政権やサウジアラビアの王族は、
西洋諸国と持ちつ持たれつで国家・政権を維持してきた経緯があり、
イスラム主義を掲げるイスラム国のような存在は、
彼らにとって最大の脅威と言える。

◆日本は無批判に米国に追随し、
世界中のムスリムを敵に回すのではなく、
中東で米国の最大の同盟国トルコが、
長年の米国からの参戦要請を拒否している姿勢に学ぶべきである。

と述べている。

イスラム国は「国の体裁を整えた初めてのテロ組織」などと言われるが、
イスラム国台頭の最大の意味は、
本書でも語られているように、
主権が国民になく、
領土すらも必要としない、
新たな国家形態が提示されたことはなのではないかと思う。
産業革命時の英国に始まり、
21世紀初頭において国家形態の普遍的なスタンダードとなりつつあるnation state(=民族国家)と共約不可能な国家形態の登場は、
もしかすると、
数百年というスパンでの歴史の転換の契機になるのかも知れない。
イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北 (集英社新書)

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