構造改革の惨状極まれり
構造改革路線の批判と福祉国家への転換を精力的に訴えてきた著者のアンソロジー。
表題にあるとおり、
「ワーキングプア」を大量に生み出したこの十数年の実状をデータを交えて明快に説明している。
数字に表れる部分だけでも貧困化の増大は明白であるが、
親の世帯に入っているために顕在化しない若者の貧困など、
数字に表れない部分を考えると、
日本の貧困化はすでに深刻な水準にきていることが分かる。


著者はこの原因を構造改革に求めるわけだが、
そのルートの最大のものは、
日本型雇用の解体である。
日本では生活保障機能は大部分企業に委ねられており、
長期雇用の男性正社員によって家族全員の生活、
教育、
福祉が確保されるという形態が定着していた。
国家は企業を成長させることで間接的に福祉を高めることを目標とし、
直接福祉機能を担おうとはしなかった。
このような開発主義国家と日本型雇用の組み合わせは、
成長が止まるとたちゆかなくなり、
解体が始まる。
それが急速に進んだのが小泉構造改革であるが、
その後、
正規雇用は縮小を始め非正規雇用にとって代わられるようになり、
業界団体を通じた農業や自営業の経営基盤も堀崩された。
生活が保障される雇用が減少し、
もともと脆弱だった社会福祉がそれをカバーできない結果、
貧困が増大したのは理の当然であった。


この歴史的経過を追ったうえで、
これから先を展望するときに、
著者は開発主義や日本型雇用の復活に望みをかけるべきではないという。
生活保障がすべて雇用にかかっているというそのシステムがやはりいびつだったのであり、
むしろ子育てや教育にかかる費用が公的にまかなわれることで、
年功賃金によらなくとも生活が保障されるような高福祉が必要であるとする。


日本では開発主義のイメージからか「大きな政府」への反発が強く、
福祉国家への支持は非常に低い。
しかし、
構造改革の行きづまりが誰の目にも明らかな今、
進むべき未来は新たな福祉国家の方向ではないだろうか。
本書にあるような現状認識と展望がもっと世に広まることを期待したい。
ワーキングプア原論―大転換と若者

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