どの瞬間もスタイリッシュな一枚絵になる素晴らしい映像

本編はここまでの物語シリーズ各話の中でも一番スタイリッシュと感じます。

幼女の姿でも20歳ぐらいにパワーアップした姿でも忍野忍は元怪異の王の品格を示し、

今回の敵役である影縫余弦は容姿もバトルも言動も芯があって洗練されていて粘り
付かないことであくまで格好良い。
ぶっ飛んでいる火憐も月火も最後はお兄ちゃんを
信じきる清らかさが、
暦はいつものごとくボコボコにされて忍の肩を借りて立ち上がる
ことになるにしても正悪を飲み込んで真っ直ぐ前を向いていることが、
すがすがしい。

物議を醸してきた火憐の歯ブラシ、
忍のお風呂などの果てでありながら、
EDの最後で
暦が戦場ヶ原を迎えに行くところの爽やかさに繋げられた巧みな構成の最終巻です。

TV放映時の映像から人物の大きさ、
脚の組み方等、
より自然な形に調整されている
ところも多いですが、
室内ではインテリアの位置、
屋外では雲の様子や電線の配置が
細かく直されたり配色やコントラストが落ち着いたものに変更されたりしているのは、

そこが静止画になったとしてもスタイリッシュなイメージが出せるように映像芸術家と
してスタッフがこだわったのでしょう。
バトルシーンでの黒駒・赤駒が具体的な描き
込みも含め、
TV放映時を大きく越える素晴らしい映像としてお薦めできます。

この変更のためか、
「其ノ参」「其ノ肆」共にクレジットの動画、
動画協力がTV放映時
より非常に増えています。
あと、
ドーナツ屋さんが「協力」に名を連ね、
TV放映時に
「次回ニ續」だった最終回Bパート最後は「此レニテ終」に修正され、
安心しました。

また、
改めて影縫：白石さんの丁寧な凄み、
忍：坂本さんの500歳幼女と20歳レディーの
語り分けに感服しました。
すごい技ですね。


キャラクターコメンタリーではさすがの神原さんもネジの飛んでいる火憐の暴走に
たじたじといったところで笑わされました。

特典CDの劇伴音楽では改めてバリエーションの豊かさを感じさせられます。
映像無しでも
十分楽しめます。
あとがたりは暦：神谷さんと月火：井口さんがゆったりしゃべっていて、