華やかな舞台の裏の厳しい世界がユーモアに溢れて描かれている力作です。

クラシックに若干の興味があるだけで、
音楽(オーケストラ)については全くの音痴な私ですが、
そんな私でも最後まで興味深く飽きずに読み通すことができました。
正に読者を引き付ける文章の達人であり、
本職のオーケストラではオーボエの主席奏者でいらっしゃる茂木さんの知的でユーモア溢れる文章にまさに脱帽です。
まだ一度もオーケストラの演奏会に足を運んだことはありませんが、
この作品を通して実際に足を運んでみたくなりました。
クラシックに興味ある方でも、
そうでない方でも存分に楽しめる力作であります。
厳しい世界を勝ち抜いて来られた茂木さんであるからこその文章ではないでしょうか。