繋がりを意識した構成に心が徐々にざわめいていく

販売価格据え置きながら巻頭には「乙女心」がビビッドカラーで差し込まれていてお得感満点。
スタイリッシュ＆ポップに始まり、
まさに灰色な不安に侵食されていくような終末へ向けて並べられている短編のグラデーションを楽しめる素敵な構成に貢献している。

「大好きが虫はタダシくんの」は、
やはりこの本のおわりに。
あえて余分な説明を排したつくりが、
何度読んでも「せつない」「くるしい」「ものぐるわしい」で頭の中をいっぱいにするのだ