中学性

中学「性」日記というタイトル通り、
自分たちが生物学的に「雄」であり「雌」であるという事を自覚した、
そんな誰しもが体験してきた時期を切り取った作品です。
この作品は表紙のタッチ同様に「性」に関しても爽やかに書き、
本来的に中学生や高校生にあるどろどろとした感情を無視しています。
ただそのことによって作者が中学生をかけていないという批判は的を得ず、
この作家さんはおそらくそれらを理解した上で書いています。
男女を意識することによって生まれる醜さや、
性という問題が持つ匂いのような物が読みたい方はこの作品とは別の作品を読まれることをすすめます。

本作品は、
主として自分たちが子供でありながら大人としての機能を持つ事への戸惑いや葛藤を書いています。
その中に笑いを入れること、
中学生にありがちな強烈な思い込みや自他の違いへの無知を書く事で成立し、
爽やかさを保持しています。
今現在中学生の方でも楽しく読む事ができる漫画です。