美しいトビリシの街と共に描かれた胎内的な安らぎのある内省的で詩情豊かな演奏

バティアシヴィリのバッハの協奏曲、
無伴奏ソナタ、
そして、
室内楽であるバッハの次男のＣ．Ｐ．Ｅバッハのトリオソナタやバッハのカンタータ第１５６番シンフォニアとマタイ受難曲ＢＷＶ２４４憐み給えわが神よをルルーのオーボエダモーレとまたトリオソナタでは、
フルートのパユとの素晴らしいアンサンブルが聴かれる。
ＹＯＵＴＵＢＥでもグルジアの首都トビリシでの撮影された動画も見ることができるが、
旅に誘うが如く、
美しい詩情が聴かれる。
誰もが知っているおそらく聴いたことのある名曲の真摯な取り組みに好感を持った。
トリオソナタでは、
非常に華やかな情熱的な人と優しい人の対話といわれるせわしない俗世間から離れた情感たっぷりに描かれる美しい世界は捨てがたい。
演奏編成が違い、
型通りの協奏曲集、
ソナタ集、
オムニバスとは違った配列で面白い。
聴いていて癒されるのが演奏によるものなのかそれとも意図されたものではないのであるならば選曲の良さが功を奏したというべきかもしれない。
全集からいちいち聴きたい曲をピックアップして聴く必要がないのも良い。
彼女が渾身の力と情熱をもって弾き続けているのが無伴奏ヴァイオリンソナタ第２番であるそうだが、
流石に聴きごたえがある。