大人にも使える学習参考書

Z会系の学習参考書に高校生時代にたいへんお世話になったが、
大学入学後も使えるものが多かった。
特に英語系。
この『Z-KAI速読英単語2上級編』は三十路を超えた今でもは未練がましく私の手元にまだある。
2冊目かな。
ぼろぼろである。


大学受験には本書『上級編』は「これは難し過ぎるから必修編だけで十分」などと嘯く人がいるが、
やはり『Z-KAI速読英単語』は1と2、
必修編と上級編ワンセットでこなすべきではないかなあ。
東大早慶志望だけのものではない。


文脈(長文)の中で、
そこにちりばめられた単語・熟語を覚えさせるのは、
実に合理的・有意義なことで、
そういったコンセプトで作られた単語帳は、
Z会の「速読※※※」シリーズが初ではないだろうか。
ただやみくもに羅列された単語を暗記するのは苦痛であるし忘れやすい。
しかし関係性の中で単語をとらえた場合、
記憶が定着しやすい。


【この本のメリット】
・英単語・英熟語をインプットしながら、
速読の練習になる。

・知らない単語の意味を前後から推測する力が付く。

・基本的に例文の構文がとりやすい。
複雑な文は別冊で図解されている。

・英文にテーマが設定されている。
「言語」「科学」「社会」「心理」など。

・はじめ易しく、
読み進めていくうちに難しくなる。

・語源、
派生語、
類義語、
反対語などもセットで覚えられる。


【この本の問題点】
・やはりたまにトリッキーな単語が出てくる。

・英文に対応する音声教材がついてない(CD別売り)。
リスニング、
ディクテーションができず、
音読の際に、
間違った発音を身に着けてしまうことが危惧される。


「しかし本書はあくまで高校生向けのものであり、
たかだか学習参考書じゃないか。
大人のくせに」と鼻で笑う人もいるかもしれない。
しかし本書は、
英検、
国連英検、
TOEIC、
TOEFL対策にもなる(「上級編」のみ)。
逆に大学受験の時にTOEFLの教材を使った人も多かろう。


ある雑誌の「英語教材ランキング」特集で、
本書は45位中第4位だった。
ちなみに1位はNHKの語学講座。