ドキュメントが小説よりもドラマチック

スポーツ・ドキュメントといえば山際淳司、
沢木耕太郎、
最近では金子達仁などが有名ですが、
私はこの方の語るスポーツの世界が大好きです。

「ヴェテラン」は第一線から退き始めた選手達の寂しさ、
孤独、
意地などが語られていますが、
特に第一線から外れていくとき、
つまり我々がその選手を忘れていく時の選手の心境が細かく描写されており、
読んでいて心が痛くなります。

一流選手にかつての力がなくなってそれでも引退しない時、
以前は彼等に対して早く引退すればいいのにと思っていましたが、
今では応援してしまうようになりました。