形式に不足あれど夫妻の苦悩を含む実像に最も肉薄していると思われる。
チェックランド女史のように引用を明示した考証に忠実な形式をとらない故に、
確かに史実という面で不十分な事は甚だしい。
しかしそれは川又氏の髭のウイスキーなどでも同じ事。
ましてタケノコのように出てくるだろう便乗本も同様だろう。
そもそも引用を明示した科学論文のようなノンフィクションが日本でどれほどあるというのか。
その欠点を承知のうえであえて私は本書を薦める。
それは当然考慮すべき起業の困難を含むリタ夫人の苦労に本書ほど肉薄しているものはないと思えるからだ。
特に独立直後のりんごジュースの不振、
そしてそれにまつわる出資者からの圧力などは、
確かに考証不十分でまたそこも含めた会話の多くも想像に過ぎないであろう。
しかし他書は苦難の実態にほとんど踏み込んでいない。
本書とチェックランド女史(できれば旧版、
無ければ復刊新刊)の両方を読まれるのが最もバランスが良いと私は思う。
著者は少なくともかなり取材には労を費やしており、
なんの根拠もなく書いたものではない。
蛇足だが本書によればチェックランド女史も著者にインタビューしており、
リタ夫人は幸せだったか?との質問に著者が窮したとき、
女史の目に涙が溜まっていたという記載が印象的であった。
本書を読みはじめて彼女がジャパニーズウイスキーの母と呼ばれることが決して安っぽい誇張ではなく、
ふさわしい表現であると思えるようになった。
誇り高いスコッチ女性の美しくも骨のある叙事詩とでも言って良いだろう。
彼女の頑固なまでの忍耐力が竹鶴をして偉業をなさしめたということは本書でしか知る事はできまい。
たとえ詳細が著者の想像力によるとしても。
リタの鐘はきっと鳴ったと思う。
それは毎日ではなかったかもしれないし、
そのことを覚えている従業員の多少は別として。
そうやってやや距離を置いて読めば、
これほど肉薄している書はない。
その意味であえて最高点をつけて、
先行レビューの極論に対抗したい。
リタの鐘がなる 竹鶴政孝を支えたスコットランド女性の生涯 (朝日文庫)

その他の感想

使い捨てより高級感あり
安いなりの、それなりの製品
ギターを深く長く学びたいための本。
表紙は良いのに・・・残念だなぁ
ドレイは魔法の言葉
テーマは『安全』と『過ち』
二人用
いつも購読しています
2000円はない
まだ使う機会に恵まれていないけど
医療に関する話題を増やして欲しい
簡便さと実用性が両立
いいですねぇ〜。
高難易度
騙されました。
kindleの有難さを実感できる本
艦これサーバーとしてフル稼働中
組み立て簡単!
これから小児画像診断を学ぶ人に最適
意外にも made in Japan
GJ部2期きてるね…
6年と3年の子どものために購入。
いいねえ!
先日の地震で
付録を誇張しすぎ!
アマゾンプライム・レンタルで様子見です。
良い 大好きなうたです。
ペン先がつぶれにくくインクもかなり長持ち。変に蛍光過ぎないのが良い。
タイトルにだまされた
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