著作というよりは、論文集。ただし秀作揃い。
本書はとても「優れた論文集」である。
ただし、
一冊の本としては「優れた著作」であるとまでは云いにくい。


本書に収録された論文のテーマは、
それぞれ「政治的なもの」「公共圏」「自由と権力」に関する、
いわば「古くて新しい」問題を論ずるものであり、
強力に「民主主義」を擁護している。

もちろん、
ここでの「民主主義」は、
単なる価値多元主義や、
ましてや「投票の自由」といったことではなく、
積極的に守られるべきものとしての民主主義のことであり、

言い換えれば、
私たちはルソー的な「鎖」から解き放たれるだけでは「自由」ではなく、
自由は積極的に構築していく必要がある、
というラディカル・デモクラシーによる「民主主義」である。


それでは、
どのような「自由」を、
どのように構築・討議していくべきなのか、
という点を、
主にアレントとハーバーマスの批判的読解によって組み立て、
スピヴァクなど、
多数の論者の見解を踏まえた上で、
政治と自由に関する議論の星座的な布置関係を展開していく、
という流れになっている。


こうみると初学者お断りの、
高踏な書のようにみえるが、
それぞれの論者には丁寧な解説が記されており、
例えば、
多少本を読む大学生であれば難なく論旨を追うことができるだろう。
全体的に専門書というよりは、
政治/自由に興味ある多くの人々に向けて書かれた本であり、
またレビュアーも大学生や、
専門外の人にこそ読まれるべき、
良書であると思う。


惜しむらくは、
これは既に発表された近接的テーマを扱う論考を集めた、
「単独の論文集」であり、
そのため一冊の書にあるべき、
全体を貫く問題設定の一貫性や、
相対する議論同士の緊張感が薄れてしまっているように思える点である。

しかしこれは、
言い換えれば読者が興味のある、
どの章から読み始めても良いということでもあり、
そしてどの章も、
秀作であるということは間違いない。
政治と複数性―民主的な公共性にむけて

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