異色の出来映え

今までのコナンは
次々と人が襲われ、
犯人はだれ？そうか、
わかったぞ！ドカーン！
と、
起承転結のはっきりしたシークエンスでメリハリよく惹き付ける内容だったが、
今回は違う。


まさに、
言葉巧みに展開するミステリー。

とにかく台詞が多い。

子供なら理解できず飽きるかもしれないが、
大人なら巧み会話構成に知らず知らずの内に引き込まれていく。

自衛官の小さなミスが、
大事に発展してしまったという真相も、
いかにも櫻井脚本らしく、
ミステリーとしても面白い。


犯人は別にいた！？とかイージス艦が爆発といったダイナミックな急展開を求める人にはつまらないかもしれないが、
ここまで地に足のついたリアルな展開で責めてきたコナンは今まで無かったので、
かなり好評価。

所々に派手シーンも入れており、
画面としても退屈しない。


鎮魂歌以降まともに誉められる作品が無かっただけに、
今回の出来はファンとしてはかなり嬉しい。


コナンらしくないとの批判もあるが、

確かに題材的にはコナンでやる意味はないかも。

しかしコナン流に頑張って近づけているし、
実写なら予算や大人の事情で中々できない「イージス艦」という舞台も、
アニメならではだろう。

コナンの子供という設定を活かした今回のたち位置を見ても、
決して「コナン」としての出来も悪くない。