NDERFの膨大な「データ」の中から

医師により書かれた本。
NDERF(著者が立ち上げた巨大サイト)で集められたデータの分析が主になっています

本文中で、
色々とパーセンテージが算出されていますが
材料となっているのは、
あくまでもネットで集められた証言であり、
特に追跡調査なども行っているようにも見えないので
証拠性という点では正直弱いかもしれない
とはいえ、
日本で有名な立花隆の研究も(データの信頼性という意味では)正直似たようなものだし
NDERFでは、
一応、
偽の投稿を排除する仕組みも設けているようです

何より、
本来は表に出ることのなかった臨死体験者の声を拾い上げているという功績は大きいし
それが英語圏以外のものも含まれているというのですから尚更です
殆どの臨死体験者は研究者などにインタビューされる機会もなく、
医師に理解されることもなく、
口をつぐんでしまうからです
特に現代においては、
臨死体験者が自分の体験を明かそうとしたときに「まずネットで」と思いつく事は十二分にあり得る。


だからこそ、
この本には、
膨大なデータの中から、
特に興味深い事例を１つ１つ、
もっと詳細に取り上げ
調査してほしかったというのは正直あります。
例えば患者自身や当時の病院スタッフにインタビューするとか、

実際にカルテをチェックさせてもらう…など。

ネットで得られたエピソードをどこまで信用できるか、
といった問いが始終、
頭にもたげていました。


とはいえ、
これまでの臨死体験研究のおさらい(脳内現象説の批判点)も簡潔にまとめてあって理解りやすいし、

穿った読み方さえしなければ普通にオススメの本です